テクノロジー

AI時代に技術は不要?『システム思考』に学ぶ新常識

AI時代に技術は不要?『システム思考』に学ぶ新常識

AI時代、エンジニアの仕事はどうなる?

AIがコードを書いてくれる時代、「エンジニアの仕事ってどう変わるんだろう?」って、気になりますよね。
「もう細かい技術は知らなくてもいいのかな?」なんて、つい考えてしまうこともあるかもしれません。

今回は、そんな疑問に答えるヒントが隠された一冊を、人気エンジニアが解説した元記事の内容をもとに分かりやすくご紹介します。
AIの時代だからこそ、エンジニアが「技術の手触り」を持ち続けるべき本当の理由が見えてきますよ。

nwiizoさんが紹介する名著『システム思考の世界へ』

nwiizoさんが紹介する名著『システム思考の世界へ』

今回、語り手として登場したのは、株式会社スリーシェイクのソフトウェアエンジニアであるnwiizoさんです。
nwiizoさんは人気ブログ「おい、」シリーズの著者としても知られています。

彼が紹介してくれたのは、複雑な現代のシステム開発に向き合うための思考法を解説した名著、『システム思考の世界へ』です。
この本には、コードを書く量が減っていくかもしれない今、エンジニアが技術に詳しくあり続けるべき本質的な理由が隠されているといいます。

書籍情報

タイトルは システム思考の世界へ
著者
Diana Montalion
出版社は オライリー・ジャパン
発売日
2026年04月03日 (元記事より)

「すぐ使える型」だけでは限界?線形思考の落とし穴

「すぐ使える型」だけでは限界?線形思考の落とし穴

nwiizoさんによると、私たちはつい「明日から使えるもの」を探してしまいがちです。
しかし、そういった手順やチェックリストのような「型」は、前提が変わるとすぐに使えなくなってしまいます。

もちろん、バグの原因を特定して修正するような、原因と結果がはっきりした場面では「線形思考」が役立ちます。
問題を切り分けて順番に解決していく考え方は、エンジニアにとって不可欠なスキルです。

ですが、本書の主張は「線形思考が効く範囲を見誤るな」という点にあります。
例えば、ある変更が別チームの負担を増やしたり、効率化のためのルールが新しい挑戦を妨げたりするような問題は、単純な原因と結果の関係では捉えきれません。
こうした複雑な状況を乗り越えるために、物事の関係性を見る「システム思考」が必要になるのです。

大事なのは「モデル」より「モデリング」の過程

大事なのは「モデル」より「モデリング」の過程

この本で特にnwiizoさんの心に刺さったのは、「モデル」そのものではなく「モデリング」のプロセスを重視する点だそうです。

ここで言う「モデル」とは、設計図や要件書といった成果物のこと。
しかし、いくら完璧な設計図を作っても、それを作る過程でチームの認識がズレていては意味がありません。

本当に大切なのは、成果物そのものではなく、関係者が集まって一緒に考えるプロセスです。

  • 何を問題と見ているのか
  • なぜそれが重要なのか
  • どの制約を重く見ているのか
  • 何を怖がっているのか

こうした前提を互いに見える形にすることこそが「モデリング」の価値なのです。
設計図は答えではなく、チームで対話を始めるための道具に過ぎない、という視点がとても重要です。

チームの学習は「知識フロー」の設計がカギ

チームの学習は「知識フロー」の設計がカギ

チームの学習についても、本書は新しい視点を提供しています。
それは、知識を「ストック」と「フロー」で考えることです。

「知識ストック」は、個人や組織が持つ知識の蓄えを指します。
一方で「知識フロー」は、その知識が必要な人にきちんと伝わり、判断に使える状態になっていることを意味します。

どんなに詳しい人が社内に一人いるだけでは、複雑な問題は解決できません。
その知識がチームの意思決定に活かされて初めて、価値を持つのです。

特にAI時代は、この「知識フロー」がますます重要になります。
AIが出した答えをチームでどう検証し、判断に活かすかという仕組みが弱いと、かえって浅い結論を量産してしまう危険すらあるのです。

まとめ

今回は、nwiizoさんが紹介する『システム思考の世界へ』から、これからのエンジニアに必要な考え方を学びました。

すぐに使える「型」だけでなく、物事の関係性を見る「システム思考」が複雑な問題を解決します。
そして、成果物としての「モデル」以上に、チームで共通認識を作る「モデリング」の過程が価値を生み出します。

AIが出してきた答えの前提や落とし穴を見抜くためにも、技術への深い理解はこれまで以上に重要です。
コードの外側にある人や組織の関係性まで目を向けることこそ、AI時代のエンジニアに求められるスキルなのです。

この記事で紹介されている書籍は何ですか?

Diana Montalion氏の著書『システム思考の世界へ』(オライリー・ジャパン)です。複雑化する現代のシステムに向き合い、よりよい判断へとつなげるための思考法を解説しています。

nwiizoさんとはどんな人ですか?

株式会社スリーシェイクのソフトウェアエンジニアで、人気ブログ「おい、」シリーズの著者としても知られています。元記事では、ご自身の経験を交えながら『システム思考の世界へ』の魅力を語っています。

システム思考はエンジニア以外にも役立ちますか?

はい。元記事によれば、システム思考は物事の関係性に着目し、複雑な状況を改善していくための実践的な思考法です。そのため、エンジニアリングだけでなく、人や組織が関わるさまざまな問題解決に応用できる考え方です。

バズリ編集長のひとこと

AIがコードを書く時代、技術は不要という意見もあるけれど、個人的には「システム全体を構想する力」こそ肝になると思ってます。データで読み解くと、AIは部分最適は得意でも、人と組織の関係性まで考慮した設計は難しい。だからこそ、現場で課題解決に取り組んできた人は、より深く本質を捉えるシステム思考を。AI活用に興味のある人も、この視点でAIと向き合ってほしいな。

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