なぜ「キレる老人」は増えた?山口周氏が語る意外な原因
「キレる老人」が増える背景、気になりませんか?
最近、ニュースなどで「キレる老人」という言葉を耳にすること、ありませんか?
なぜ、そのような人々が増えているように見えるのでしょうか。実はその背景には、テクノロジーの進化が大きく関係しています。
独立研究者・著述家の山口 周さんが指摘する、現代社会が中高年から奪った「大事なモノ」について、分かりやすく整理します。
テクノロジーが変えた「年長者の価値」
結論から言うと、テクノロジーの急激な進化によって、年長者の社会における相対的な価値が下がってきている、と山口さんは指摘します。
かつての社会では、長年の経験を通じて蓄積された知識やスキルに大きな価値がありました。
しかし、今ではそうした技能の多くをテクノロジーが代替できるようになっています。その結果、組織やコミュニティにおけるベテランの役割が曖昧になってきているのです。
象徴的なデータとして、GAFAMの創業者の創業時点での平均年齢は23歳だという事実があります(PRESIDENT Onlineより)。長く経験を積んだ人ほど優秀という価値観が、少しずつ崩れつつあります。
ベテランの「経験と勘」がデータに負ける時代
多くの分野で、ベテランの「経験と勘」よりもデータ分析が重視されるようになっています。
これは、インターネットの普及で膨大なデータにアクセスできるようになり、コンピューターで簡単に解析できるようになったからです。
代表的な例が、野球界で起きた「マネー・ボール」革命です。映画にもなったマイケル・ルイスの著作には、ベテランスカウトの眼力より、統計データに基づいた方が低コストで強いチームを作れた経緯が描かれています。
このような変化は野球界に限りません。
ワインのテイスティングやレントゲン画像の診断、さらには法的な判断といった専門領域でも、AIが長年の経験を積んだ専門家を上回るケースが出てきています。
データとコンピューターが、かつては専門家の独壇場だった領域を次々と変えているのです。
かつて年長者が優位だった2つの理由
では、なぜこれまでの社会では年長者が優位性を保てていたのでしょうか。山口さんは2つの資本を挙げています。
一つは、長い時間をかけて蓄積した経験・知識・スキルといった「人的資本」です。これらには希少性がありました。
もう一つは、人的資本を持つ人々が徒党を組んで独占的に保有していた「社会関係資本」です。
この二つの資本が、年長者の社会的な価値を支える大きな柱だったのです。
現代で求められる新しい3つの能力
しかし現代では、その状況が大きく変わりました。多くの知識やノウハウがデジタル化され、若者でも簡単にアクセスできるようになったからです。
変化のスピードが速い現代のビジネスシーンでは、経験の長さよりも重視される新しい能力があります。
- 新しいテクノロジーへの適応力
- 情報やスキルを更新し続けるアップデートへの対応力
- 一度学習したことを棄却するアンラーンの能力
これからの時代は、年齢に関わらず、こうした変化に対応する力が個人の価値を大きく左右します。
この考え方は、山口さんの著書『コンテキスト・リーダーシップ』でも詳しく述べられています。
よくある質問
公式SNSアカウント
山口周さんの公式SNS
山口 周 は、日本の著作家・経営コンサルタントである。 (Wikipedia)
@shu_yamaguchi のポスト
📸 山口周さんの公式Instagram(@yamaguchi_shu)
まとめ
テクノロジーの進化は、社会における「経験」の価値を大きく変えました。
かつて年長者の優位性を支えていた経験や知識がテクノロジーに代替され、その役割が曖昧になっています。
これは、年齢に関係なく誰もが学び続け、新しいテクノロジーに適応していく必要がある時代だということを示しています。
バズリ編集長のひとこと
山口さんの指摘、まさに核心やね。テクノロジー進化で経験の価値が変わり、「キレる老人」の背景にあるのは、個人の問題だけやなく社会構造の変化。この流れは止められへん。個人的には、若い人は新しい能力を磨きつつ、年長者は過去の成功体験に固執せずアンラーンを続けるべきやと思う。異なる世代が互いの価値を認め合う視点が、今、めちゃくちゃ重要やね。